マルグリット 公演情報 TBS「マルグリット」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    男前な春野寿美礼さん!
    クラシカルな雰囲気の公演ポスターのイメージそのままに、
    舞台の雰囲気は終始ダーク・・・なんというか暗くて陰気。
    同じホリプロ作品でありながらも、
    「ドロウジーシャペロン」とは間逆の作品。
    ミュージカルの煌びやかさや華やかさは殆どありません。
    楽曲も、流麗ではあるものの、
    口づさめるような印象深いナンバーはなく、
    物語であるパリを思い浮かべるような後味もありません。
    曲に乗り切れないと、ミュージカルって必要以上に、
    間延びした印象になるんですよねぇ、上演時間は、それほど長くないのに、
    何度か退屈な時間も・・・。
    ロンドンも早々に打ち切られ、ブロードウェィにも呼ばれないのは
    納得です。

    美しい歌姫役の、春野寿美礼さんは、
    背中が大きく開いたドレスの奥にガッチリ浮かぶ逞しい背筋をお持ちです。
    「相当、男役トップが背負う羽は重たかったんだろうなぁ」と、
    嫌がおうにも感じる、細いけど骨太な体格。
    宝塚の(元)男役トップに求めるには残酷な、女性の色気はないですなぁ。
    女性の柔らかさを出そうとしている役作りは感じられますが、
    今日の時点では、このキャラクターの役に合っていない。
    カーテンコールで「これから、進化していきます」と彼女は言ってますが、
    僕にとっては、今日が全てで13000円もの大金を払っております。
    こういう甘えた発言は謹んで欲しいです。
    (こういうところ藤山直美は、ちゃんとしている。)

    田代マリオ君は、お歌は上手。
    また、恋に一直線な姿勢、世間知らずな行動も、素直に受け止められる。
    しかし、お育てが良さそうな顔立ちが災いして、
    アウトローな役柄には違和感。
    ルドルフからミュージカルデビューしたほうが良かっただろうに。
    せめてマリウス・・・。

    寺脇は、どうにも軽いキャラクターのイメージが強すぎず、
    将軍には見えない。権力者に見えない。
    チンピラというか、まさに相棒がお似合い。
    それ以上に、お歌のマズさがねぇ。
    ジギルとハイド初演の段田安則と双璧をなすレベル。

    もっとも安定した役作りが出来ていたのは、
    山崎祐太。
    出番は少ないながら、一番作品のキャラクターに合っていた。
    こういうキラリと光る脇役が出来る人って大切です。

    カーテンコールに、チラっとコンダクターが出ていたから、
    これ生オケだったのかなぁ。
    どこかで隠れて演奏していたのか。
    僕は目に見える場所での
    演奏、もしくは壁かカーテンが開くと奥にオケが見えるって
    感じでもいいから、オケの存在感は、しっかりと出ているほうが好きです。
    チケット代も高いし、大箱なんだから。

    出演者も少なく、舞台装置も小さめ。
    これはACTシアターというより、サイズ的にはクリエ向き。
    日生で見たら、もっと印象が違うのかな。
    日生の雰囲気には合うと思う。
    リピートはしないけど。

    ただ、ミュージカルファンとしては、
    再演続きの上演よりも、
    このように果敢に新作を上演してもらったり、
    おなじみの人ではない、新しい役者さんを
    ミュージカル界に配役する、ホリプロの心意気は、
    非常に嬉しい限りです。応援します。

    ネタバレBOX

    どひょっと思ったのが、
    2幕のベットシーン、下着姿の、
    スミレさんの逞しいお姿よりも、
    マリオ君のスネ毛の濃さ、剛毛さ。
    ゆで卵のように、ツンツルテンで可愛い顔しているので、
    そのハードな毛深さは、インパクト大です。

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    2009/02/15 00:16

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