幻の国 公演情報 劇団昴「幻の国」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    劇団チョコレートケーキの評判を聞いてはいましたが、今回、まさか昴さんで観ることができるとは思ってもいませんでした。
    久しぶりにどストレートにハードな作品を拝見できました。
    当パンの用語解説を上演さ前に読んでいたので、元々は知らない言葉にも着いていくことができたと思います。

    ベルリンの壁崩壊前後の東ドイツが舞台。
    その時代を、あの瞬間をテレビや新聞で見ていたのを思い出します。
    壁に日付が投影されるたびに、自分のその時を振り返り、こんな自分では選びようがない国で生きていた人々の暮らしをリアルに感じていました。
    東ドイツのことをこれだけ真っ正面から書いたのが日本の方とは驚きです。

    ネタバレBOX

    シュタージという組織で働く人々、プラッテンバウで暮らす人々、密告者である人々。
    それぞれが同じ集団に所属していても、背負っているもの、生き様の違い。
    それが最後の時に至って、大きく道が別れる切なさ、不条理さ。
    最後。花火を見ている前向きな場面で終わると思いきや、まさかのルドルフは自決。
    彼は何を思って死を選んだのか。
    新しい時代についていけなかったからなのか。過去の行為に対する悔いなのか。その上での贖罪なのか。
    降り散る書類が意味したものはなんだったのだろうか。

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    2017/09/26 01:36

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