満足度★★★★
鑑賞日2017/03/29 (水) 19:00
価格3,500円
まずはこれからご覧になる方々へアドバイス。
入場した時に舞台中央にある「もの」を考慮して席を選ぶ必要はありません。理由は推して知るべし。
ま、囲み客席の芝居で問題となるような死角を作る演出家はほとんどいないし。(例外的に下手くそな演出家がやらかす危険は否定できないが(爆))
また、ウィキペディアの「ドグラ・マグラ」の項を(観る前でも観た後でも)一読するとより楽しめるかも? ネタバレというほどではないと思うし、そもそも「原作」ではなく「着想」なので。
さらに言えば、夢野久作の「ドグラ・マグラ」を読んでおけば得心がゆく部分も複数。
かく言うσ(^-^) 、夢野久作の「ドグラ・マグラ」を読んだのは20歳前後のことで詳細は忘れていたが、冒頭とラストの「アレ」は「ドグラ・マグラ」に準拠したもの(冒頭の方にはドサクサに紛れてよく知られている「別のもの」を混ぜていなかったか?(笑))とワカったし、メタ部分のある「ドグラ・マグラ」を包み込んだ「もう一層外側の物語」あるいは「呉二郎の物語」な感じ?と解釈できて楽しめたワケで。
なお、元ネタを知らなくてももちろん大丈夫。
ちなみに「ドグラ・マグラ」を読んだのは佐井好子の2ndアルバム「胎児の夢」がキッカケ。メタフィクションあるいは自らを内包するような層構造が好きなのはその頃からだったのか、それがキッカケだったのか……?
なお、聞いたところによると下平主宰は100分を切りたがっているとのことだが、一部の会話がせわしなく間を取らないのが不自然に感じられたので無理して巻くより会話の自然さを尊重して欲しい気もした。
あと、おぼんろのさひがしさんは「やはり(笑)」ストーリーテラー的な役どころであると同時にメガネなこともあってか「その役職の人」っぽさも醸しだしたシブいオジサンでありました。
【参考】初日の実測上演時間は100分強。