夏の夜の夢 公演情報 青年団リンク・RoMT「夏の夜の夢」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    印象的だった前回の「十二夜」を朧ろに思い起しつつ、期待しつつ。これまた、新鮮な「夏の夜の夢」であった。
    四角い石板の上に一本の樹という簡素な装置、入場すると仄かな赤色灯がそこここに吊られ、客席上にも。登退場は下手手前と、客席上手側の通路を通って背後中央の会場入口で、退場しながらの(またその逆の)科白と芝居がたっぷりやれる。衣裳は現代のものを独特にコーディネート、人物は皆端麗。
    発語が独特である。「十二夜」で驚かされた、戯曲を変えず現代の日常感覚での発語に落し込んだ流れるような台詞回しが今回も健在、各場面は剥きたての果物みたく新鮮で飽きない。しかも物語を壊していない、どころか蘇らせている。
    役者に大きな負荷を課してもいるが即ち役を楽しむ演技に通じ、俳優の魅力が香っている。ガッツリ最後のシーンまで演じきり、静かな大団円に終る。
    恋騒動の男女二組の一人ライサンダーを美形の(男性的な訳でない)女性が演じ、相思相愛の様子が女性同士に見える事もある。親に反対される場面は現代のそのシチュエーションに見えて面白い。場面や役に施された趣向を吟味し出すと切りがないが、ただこの舞台全体をどう受け止めるか、までは思いが到らない。「現代」が舞台に「寄与」している、が、作品を現代に引きずり出す、までではない。その意志を私はみたいと潜在的に願っているのかも。(結論に至らず。)

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    2017/03/20 13:54

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