満足度★★★
鑑賞日2017/02/28 (火)
価格3,000円
すでに伊丹市で公演した演目なので、東京公演初日も淀みない。
2001年のNHKのドキュメンタリー番組改編を元ネタに作られた作品とのこと。あの事件から、すでに15年以上経ったのかと思うと、まさに光陰矢の如し。
さて、この舞台を語ろうとすると、この番組改編事件の解釈に触れなくてはならないのは、どうも気が重い。でも、そうしないと話の筋道を辿れないから。だから、そのあたり触れません。もちろん、ここでの事件解釈が、Pカンパニーの主張、あるいは参加した役者さんたちに共通した主張だとは思ってはいない。ただ、比重こそ異なれども、プロデューサー、演出家、脚本家が、ここで描かれている主張へ軸足を置いているのは事実なのだろう。
「胸の中の法廷」とは、何なのか。ただの自己満足なのかな。本来、法で裁くというのは、公明正大、ひたすら努めて私事や思い入れに左右されず判断されるべきものだとすれば、この舞台に出てくる何人かのジャーナリストは、思い入れや立場に固執する偏狭者にも思える。序盤の軽いタッチが中盤以降、怒鳴り合い、哀願、叫びばかりになるのは、そうした偏狭者の特徴が前面に出てしまったからだろう。正直、うるさい。
Pカンパニーはもっと抑制が効いた芝居が魅力のような気がするのだけれど。