キャンプ荼毘 公演情報 ひとりぼっちのみんな「キャンプ荼毘」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     JKから25歳までの素の女の子たちの物語。花四つ星

    ネタバレBOX


    七年ぶりに集まった元演劇部員の面々は恩師の葬礼に来ていたのだった。今でも女優をやっているマイマイが、自分の思念をJK時代の自分に具現化することでJK時代女子高の演劇部顧問であった新卒イケメンの教師への報われなかった愛や、他の部員とのドロドロした関係が露わになってゆく。
    然るに、マイマイ以外の女子は、彼女の入っていけないお祭り騒ぎを演じており、挙句の果ては、顧問とマイマイ以外の総ての部員はセックスをしていたという話迄出てくる始末、更に果てしのないのは、この期に及んで尚女の子同士が誰が一番の勝者であるかを争っていることであった。こんな喧噪の中、未亡人となったのは19歳の演劇部後輩。而も彼女は夫のそのような性癖を知っており妻以外とは最も長く顧問と付き合った女が総てを告げても「知ってます、それが何だと言うんですか」と切り返されてしまう。当然、妻には夫と一時的に関係してもその恋が結婚という果実として稔らなかった先輩たちへの侮蔑がある。その事実を認識するが故にマイマイの幻想は増々強固に、妄想を収斂させ現実の妻を否定し、自らが妻の位置を得るまでの幻視に陥るが、同時に25歳すねかじり、ヴァージンの自称女優と自らを茶化してみせる。(作品中では、これは他の部員が彼女を茶化す形で表現されているのだが)
    演劇が歌舞くことを本義とする以上、演劇作品としてはまだこれからという点もあるが、歌舞く為には先ず己を知らねばなるまい。旗揚げ公演でこういった作品を作れることは、その意味で極めて大切なことだと考える。こういう勇気を今後も持ち続け、まっすぐ観、噂話に右往左往する人々とのギャップを正確に知って絶望せず、バイアスなしに自らの掴んだものを原資に表現に携わってもらいたい。

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    2017/02/05 23:39

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  • 今後にも期待しています。
           ハンダラ 拝

    2017/02/05 23:40

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