ゴドーを待ちながら 公演情報 劇団東京乾電池「ゴドーを待ちながら」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2017/01/08 (日)

    ゴドーはお2人のお父さん柄本明さんと石橋蓮司さんの舞台を観たことがある。言わずもがな、エストラゴンが柄本さんで、ウラジミールは石橋さんだ。明さんと時生さんは、芸風が似ていて、エストラゴンとのぼけた味がとてもよく出ていた。時生さんは、弟なのに老成している感じがあるし、脇に回っても全く嫌味にならない。うまいというよりか、存在が納得感を持たせるので、テレビなどでも、どのような役をやっても違和感を出すことはない。むしろ、天性のバイプレーヤーなのだろう。年齢とともに凄みのある役もこなせるようになっていくのだろうと思う。
    さて、お兄さんの佑さんである。登場した瞬間から「うまい」と唸ってしまった。その歩き方、表情、セリフ回し、そう完成しているのだ。ウラジミールとして足りないとすれば、老い、哀切、擦り切れ感、そうしたものだけだ。と同時に、時生さんと比べると、当面、役者としては難しいだろうな、とも思った。石橋さんのように灰汁が強く、自分を押し出す芸風でもない。芝居がうまくて、それで人柄のよさがにじみ出てしまう。脇で使うには主役を立てるというより、主役を食ってしまうだろう。とはいえ、主役にするほどの押しがあるわけでもない。早くよい演出家(お父さん以外)と巡り合い、佑さんの他にはない一面を引き出しててもらえることを願ってやまない。実際テレビの「コック刑事」は、落ち着いた演技の中で、視聴する側の心をくすぐる面白味があったし。でも深夜ドラマだからあの役は可能であったので、何か1つ抜け出して欲しいなあ。

    ネタバレBOX

    この舞台、2人の若さが物足りないんだけれど、一方でギャグパートになると、若くて動けるということがとても素晴らしい。ラッキーの首の縄を使って縄跳びになるところなどは、躍動感溢れていました。やるときは後先見ずに徹底してやるところは、乾電池イズムなのかな。また、数年後の2人のゴドーが観たい。

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    2017/01/12 14:49

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