満足度★★★★
作・演出の方が昔、霊安室でアルバイトをしていた経験を生かした作品だそう。
不謹慎ながら死体を扱うアルバイトは結構時給が高いと聞いた事がありますが、実に淡々としたもので待機がほとんど。
どうやら高収入ではなさそうです。
そこで働く30歳目前の一見悩みなど無さそうなアルバイターの、まだ何者にもなれていない焦燥感。
その焦燥感が仕事を通じて関わる人々や、グズグズ付き合っている彼女とのやり取りを通じて実にリアルに伝わってきました。
彼女を突き放したり、他人を恨んでみたり、肉欲に走ったり、ど~しよーもないなーという感じですが、なぜか憎めないナイスキャラ。
窮地に追い込まれている程ではないが、このままではいられない!でも面倒臭いのはちょっと・・・。
ガッツリ共感できてしまう若者は結構多いのでは。
さりげなく力作だと思います。