エノケソ一代記 公演情報 シス・カンパニー「エノケソ一代記」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    俳優三谷さん、なかなかでした
    エノケンは、大好きで、子供の頃、何度も、オペレッタのLPレコードを擦り切れる程、聴いては、「ベアトリ姉ちゃん」などを歌い踊っていた私。

    だから、懐かしいメロディに胸がワクワクしました。

    猿之助さんは、普通の芝居に出られた最初の頃は、まだ役者として硬い演技をしていらしたのに、この舞台では、歌舞伎役者だと忘れてしまうくらい、エノケンに憧れ続ける、市井の旅芸人を、軽妙洒脱に演じていました。

    だから、時々、遠目で観ると、いとこの香川さんと錯覚するような瞬間もありました。

    久しぶりに、役者としての三谷さんを拝見しましたが、こちらも、生真面目に演じていらっしゃるのが、逆に、笑いを誘い、あっぱれな役者振りでした。

    どこか、長谷川伸の股旅ものや、新派の舞台を想起するような、人情劇の趣き。

    笑いと、悲哀のバランスも、ちょうど良い塩梅で、万人受けする作品だと思いました。

    ネタバレBOX

    時機を得たというか、菊田一夫の紹介の台詞に、一々、「君の名は」の…と枕詞をつけるのが、愉快でした。

    今の若い世代には、「君の名は」は、あのアニメ映画ですものね。

    三谷さんの世代には、あちらの「君の名は」なので、世代間ギャップをさりげなく、投影しているように、思いました。

    古川ろっぱさんは、一度だけお見かけしたような記憶があり、風貌と言い、雰囲気と言い、三谷さん演じる、古川口ッパと、なかなか酷似しているのに、一人、受けてしまいました。

    何役も演じ分ける、山中さんの八面六臂のご活躍と、春海さんの演じる熊吉の哀愁も、忘れ難いものがありました。

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    2016/12/12 22:27

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