100人のタナカ! 公演情報 PocketSheepS「100人のタナカ!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    自己増殖
     第3研究所では、残業、休日出勤は当たり前のハードスケジュールで、新たな研究を完成させようと励んでいた。

    ネタバレBOX

    研究対象は「queen」と名付けられたコンピュータ。人の脳に直接アクセスすることのできるコンピュータである。チームの中心は、若干変わってはいるものの天才の誉れ高い田中 士郎。彼に対する室長の期待値は高く、彼が思う女に心を奪われてチェックが疎かになって起きた重大事故についても殊更彼を庇い責任追及はしなかった。だが、彼は内心自分の罪だと深く悩むことになる。その為、元々非外交的であった彼は自らの魂の中に避難してしまう。脳に異常は認められない。その為、彼の昏睡から彼を覚醒させるためあるミッションが企てられた。彼の脳内にミッションで派遣される者の意識を送り込み彼を覚醒させようというのである。無論、実態を送り込んでオペをするという訳ではないから、サイコダイバーが負うようなリスクをミッション担当者は負うことになる。人選はあっさり決まった。志願者が居たからである。志願者の名は杏梨。彼を慕う乙女であるが研究職ではない。だが彼女の熱意は専門職ではない困難を乗り越えた。そこで派遣された彼女の意識の見たものは? といった展開で話としては中々面白く、恋に夢中になる女性本能を骨太に描いてもいるのだが、演じ手が劇場サイズを勘案していない。のべつ幕なしに大声のキンキン声で発声するものだから音に敏感な人間は辟易してしまう。後半話が佳境に入り他との相乗効果で余り気にならなくなるものの、この辺り演出家はもっと気を使うべきだろう。

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    2016/10/15 23:22

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