満足度★★★★★
中津留氏の言語が「新劇」舞台で命を得る「中津留らしさ」について、ここ最近否定的な意味のそれを語っていた気がするが、今作は出色であった。休憩を挟んで三時間にわたる、ある一家の叙事詩は細密画でありながら中津留氏らしい豪快な線も入る。最終局面などイプセンかハウプトマンかの戯曲か、と思わず唸った。今の中津留氏の文体に、劇団民藝が持つ演技態が合ったのやも知れぬ。
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2016/10/09 01:23
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