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劇団あおきりみかん「
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」の観てきた!クチコミとコメント
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ハンダラ(10408)
満足度
★★★★★
「捨て子」
の哀しさは、体験した者にしか分かるまい。
ネタバレBOX
今作に登場するななしは、無論、この捨て子である。バーチャル世界に顕れるさくらが彼の否定的言辞の真のきっかけではない。母に捨てられたことが、彼が総てを否定する根拠なのだ。だって母は、子の故郷。母の胎内で個々の受精卵は系統発生を体験した。即ち母とは地球上に生命が誕生して以来の歴史を子に伝える存在なのである。子にとっては地球そのもののように懐かしい命の揺り籠だ。その母に見捨てられるということが、如何に子供を傷つけるか!? 大人たちは真剣に考えたことがあるのだろうか? そんなことまで問いたくなるような問い掛けが、今作にはある。
無論、作家の鹿目 由紀さんの優れた感性と女性らしいが、非常に上手な論理構成が、今作を此処までの作品にしていることは疑いようもないが、改めて彼女の出会っている難題の深刻さ、それに出会わざるを得ぬ才能故の淋しさにも深い共感を覚える。
同時にななしにとっての聖杯が、元カノのくれたマグカップであること、彼女も彼と別れたことがトラウマとなって過食嘔吐を繰り返している。そんな優しい彼女が、ななしの居るべき場所だというのは、とても素敵!
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2016/10/05 01:29
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