『水はけのよい土地』 公演情報 無隣館若手自主企画vol.13 早坂・福嶋企画「『水はけのよい土地』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    台風の時に思い出す水はけ
    以前水はけの悪い・・というか水がよく上がる土地に住んでいた。台風の季節になって天気予報に「台」の字が出ると、「あ(面倒だ・・)」、と思い出す。
     この芝居は「水はけの悪い土地」の話だ。悪い場所から、良い土地のことを思い描く。女二人、男二人の二組の交わらない物語が最後に「場所」で繋がることで閉じられる。女の過去、暗い出来事の起きた場所=空き家も、水はけの悪い(不人気な)土地柄に連想が繋がり、ブラックバイトの典型であるコンビ二も然りだ。なおコンビ二のある場所が「水はけが悪い」事実が、その夜来た台風の話題から派生して言及される。が、それだけだ。
     二つの物語が接点を持つラスト・・・ただ通過する一瞬の光景に過ぎない可能性の方が大きいが、この瞬間に幕を下ろす事で、「未来」が開かれたように感じる。水はけのよい未来への時間が。
    無隣館若手との事で「期待感」を抑えて観劇したが、役者も含めて思いの外出来がよい。 女の「罪意識」が、相手との遭遇によって解消する事にならない・・・時のほうが先へと進んで行く、この視線が印象的だ。

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    2016/09/15 01:24

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