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『水はけのよい土地』
観てきた!クチコミ一覧
クチコミとコメント
公演情報
無隣館若手自主企画vol.13 早坂・福嶋企画「
『水はけのよい土地』
」の観てきた!クチコミとコメント
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ハンダラ(10412)
満足度
★★★★
若者とは
既にして恐るべき老人である。
かつて、リルケは言った。
ネタバレBOX
苛めを受け、たった独りだった少女に友人ができた。誰にも気付かれない廃屋での冒険や大きな犬が居る為に通れない近道の謎を解明するなどの子供らしい冒険を共有するが、隠れ家のような廃屋に置きっ放しにしたコンパクトは、貸してくれた友人の宝物だった。ひょんなことで喧嘩をした台風の夜、その宝物を探しに行った友人は、足に大けがを負って引っ越してしまった。ところで、友人を傷つけた責任があった少女は、その後数十年の時を経て徘徊するボケ老人となり、かつての廃屋を何度も訪ねようとする。然し、辿り着けない。一方その場所には現在コンビニが建っており、そのコンビニの状況と老婆の幻想とが入れ子細工で描かれるという構成の作品だ。ラスト徘徊を繰り返す老婆が、漸く辿り着いたコンビニは、足に大けがをして転校した友人の店で、苛めを受けていたのは徘徊する己、総てに成功していた若いころの自分は単なる幻想でしかなかったことが明らかになる。ちょっと残酷な童話のような作品だが、若い人が書いている所をみると上に挙げたリルケのフレーズに思い至った。
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2016/09/12 11:17
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