満足度★★★★
もぴプロジェクトの新たな挑戦...面白い!
オムニバス3話であるが、その共通テーマはタイトルにもなっている「ハジケル」である。下平慶祐氏のオリジナル「ハジケル、汗」 岸田國士氏の「動員挿話」 久保田万太郎氏の「三の酉」であるが、それぞれの趣きは異なる。全体としては荒削りに思えるが、それよりも勢いと観客を楽しませようという思いが伝わるところに好感が持てる。
下平氏の手書き挨拶文が挟み込まれていたが、そこには「凡そ、1年間劇団公演をお休みしていた訳ですが、その間たくさんの商業演劇(所謂、大劇場)に携わり、内4本ぐらいはブロードウェイの翻訳劇でした。」と。正直に言えば、公演を重ねるごとに面白くなってきた(申し訳ない!)。岸田、久保田両作家の原作と下平氏のオリジナル作は異質に感じるが、その構成や観せるためのイメージ...その舞台セットにも拘りが表れている。
次回公演も今年中に予定していると聞いた。先にも書いたが、荒削り(説明不足や衣装・和服の着こなしなど)かな、と思うところも散見された。公演全体の中では矮小なことであるが、精力的に活動されるとあれば...。
(上演時間1時間40分 アフターにソプラノ歌手による音楽10分程度)。