満足度★★★★
なるほど!マクベスがいっぱい!
観劇させて頂きました。この作品は役者さんが人生の選択を迫られながらのコメディー風の作品でした。個人的には役者さんの話で思い出すのは「ゴールデン街」と「思い出横丁」で飲んでいると隣の席に座った劇団の方々が交わされる演劇に対する熱い議論などですが、この作品で取り扱われている問題は「思い出横丁」の方で聞くことが多かった気がします。人生の一大選択とも思える問題ですが、酒場で交わされる会話の中には女性が聞いたらしばらく男性不信になりそうなマクベスそのものの会話も昔は多少ありましたが・・・そういった感覚にすっかり染まってしまっていた自分の感覚でこの作品を観ると、少しロマンチック過ぎるような気もしましたが、自分が観劇させていただいた席の両隣の席で観劇をされていたのは二人とも若い女性でしたが、作品終盤はずっと鼻を啜り上げていらっしゃいました。個人的にこの時、なぜ自分が恋愛もの・特に女性視点の恋愛ものがほとんどわかることが出来ないのか悟った気がしました。そして自分にもまた「マクベスの甘い囁き」が一瞬聞こえてしまいました。「これを利用すれば、女性の心を容易くものに出来るのでは?」・・・そうなのです、客席から舞台上の光景に純粋に涙する女性のすぐそばにも「マクベス」がいたのです。しかし、この作品を個人の好みから離れて観ると作中の柔らかい質の笑いにはロマンチックな話がもっとも合う気がします。作品を星の評価でする時、今回は個人的好みの点からはプラス評価は加えられませんが、今後の演劇鑑賞の予定に少しだけ恋愛作品も加えてみようかな?という気持ちになるだけの勉強をさせていただいた点から星半分プラスさせていただきます。この作品を観劇の御予定、あるいはどのような作品か御興味のある方は、間違っても自分の観劇記を参考にはされない方がいいかと思います。なお念のため申し上げておきますが、酒場で交わされていた役者さんの会話は昔の会話で、今の役者さんたちの会話ではないですから誤解されませんように!