満足度★★★★★
四つの作品をつないでいく極上の舞台。
劇作家女子会!観劇
四つの作品をつないでいく極上の舞台。
まず,猫を上手に演じる女の子が気になった。字幕には,なぜか英語があった。
犬や猫が,人間と共存するということをデフォルメして何かを描くような演劇。少し,私には難しかったけど,演出はとても雰囲気あって良かったと思う。
次の作品は,一番良かった。発達障害とは何か!生きるということは,いつも死とか,暴力とか,あるいは,自殺に向かう衝動とかと向き合うということ。たとえば,戦争で夫は身体障害者になってしまって,過去の栄光より,自分は介護でストレスが日々増していく。そのようなときに,だれか仏さまのように生きる達観ができると良いのだが,とてもたいへんなことであろう。
三つめの作品は,ノー天気に,漫画おたくを,優等生の女子生徒会長が攻撃し,見事に返り討ちにあう。というのも,おたくにも良いところはある。優等生で生きていたって,ちっともおもしろくなかったりする。少しエロチックな場面に驚き,おたくたちを大げさに表現して笑わせる。でも,どこか考えさせる。
最後は,会社人間とはなにか?という一点に絞った作品に思える。生活のために,人は組織で働き,ときに我慢できない。そこで,起きる場面は,結構単純な問題だろうが,自分がその立場にあって一体何ができるのか。そう考えると,心は寒くなっていく。