コペンハーゲン 公演情報 シス・カンパニー「コペンハーゲン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    学術ミステリー
    ナチスドイツ占領下の時代、かつて師弟関係だった2人の男、住む国や立場が変化するも、生きながられてきたのは豊富な知識量と咄嗟の機転で難を逃れていたんだろうか。2人の会話を立会人のように聞いている妻。
    専門的な用語で膨大なセリフに圧倒されるが「シュレーディンガーの猫」が用いられたように幾つかの仮定が示される。物理、原理、数学、宇宙、と科学者たちの多様な思考解釈から祖国、民族、倫理の葛藤など、この3人もどこかの仮定に救いを求めたかったのかも。
    被爆国の人間だから、なぜそうなったのか、などと答えを知りたいわけではない。科学者としての真摯な探究心が国の思惑に左右された虚無のようなものを感じた。
    コペンハーゲン繋がりからか、チラシ絵のヴェルヘルム・ハンマースホイの絵が示すように寂寥感ある舞台セット。そういえば、ハンマースホイの描く世界も妻や親しい個人を描いているくらいで、人物や風景は排除ものが多くあるし、タイトルで色々と想起させる部分があり、その辺りはこの舞台と似ているのかも。

    それにしても、「NOISES OFF/ノイゼス オフ」の戯曲を書いた人と同一人物とはとても思えない。クールだな。

    ネタバレBOX

    登場人物の3人とも死者としての立場で語り出すが、1941年を基盤に時代を遡ったりと場面の変化はあるが、髪型や衣装、口調やセットが変わるとかなく、特にメリハリない見せ方だったので、これ若い頃の話?いつの時代?と少し戸惑った。
    また、科学者2人の風貌などの立ち位置から見える関係性はわかるが、そこに妻マルグレーテが加わると、ボーアの後妻のように見え、そこだけ違和感があった。

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    2016/06/17 17:10

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