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DULL-COLORED POP「
演劇
」の観てきた!クチコミとコメント
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マガラン(153)
満足度
★★★★★
これも「演劇」
一筋縄ではいかない「演劇」だった。
ネタバレBOX
初日を観ました。
観た直後にはとにかく凄いものを観たな、という衝撃があり、
次第にじわじわと感想が立ち上ってきた。
他に観た方の感想を見ていて
同じように端々に「演劇」を感じた。
「この世は舞台」とシェイクスピアの台詞を引用するように、
現実世界もやはり「演劇」なのではないか、
という根本的な問いに迫っているが、
決して小難しいことを押し出していることもなく。
2つの時間軸の小学校の卒業式間近の時期で、
一方では、将来に不安を感じながらも懸命に自分を貫こうと奮闘するぼく(百花亜希)を、
もう一方では、自殺未遂をした6年生のヤナミシズカについて
彼女の父親への対応と卒業式への出欠に苦慮する教師の松野(東谷英人)を、
それぞれ中心にして描いている。
松野はおそらく作者である、谷賢一さん自身なのだろう。
公園にいる怪しいおじさんとか
そういえばそんな人いたような気がするなと思わされたり、
ぼくのパートでは郷愁を誘う。
ちんちんのくだりは、個人的には面白いけど賛否があるやも(笑)
女性のお客様で渋い表情の方がいらっしゃった。
この性への目覚めによって一歩大人に近づいていき、
同時にこれまで持っていた何かを失うのだろうとも感じた。
ヤナミシズカを卒業式に出席させるかという教師と保護者のシーンは
圧倒的で濃いシーンだった。
もしかしたらヤナミシズカはあくまで想像だが、
今公演を残念ながら降板してしまった
劇団員の中村梨那さんと符合するようにも思えた。
彼女の出席の対応に苦慮する松野が
やはり谷さんに見えるような気がした。
ラストで「ぼく=少年時代の松野」と教師・松野が対峙するが、
あれは谷さん自身の今と昔というより、
現在の谷さんの中にある強い思い(少年の松野)と
現実を冷静に見据える谷さんの視点(教師の松野)の対峙とも思えてくる。
小劇場というものに敢えてこだわったり、
「小劇場あるある」(開演時間押し等々)に挑んだり、
違うステージに進む前に
小劇場で今出来ることをやろうという
強いエネルギーを感じる舞台だった。
こういう「演劇」だってあるんだよ、と
言われているような気もした。
俳優はこれまでのダルカラ作品に出演した方ばかりで
劇団員含め皆、小劇場に収まりきらないくらいの
もの凄い方々ばかりで圧巻でした。
次にもし活動再開することがあれば、
その時「演劇」はどうなっているのか。
またダルカラにそれを見せてもらいたい。
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2016/05/20 15:04
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