ボーイズ オン ファイヤー 公演情報 HYP39「ボーイズ オン ファイヤー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    笑った~
    当日パンフは、銭湯のタイル(絵)画の富士山が噴火しているもの。入場券は銭湯入浴券という洒落たもの。その日、熊本地震の報道とあわせて、阿蘇山の噴火の記事(その関連性は定かではない)が出ていた。一方、阿佐ヶ谷のひつじ座では男祭りと称して火花が散る。そのクライマックスは江戸三大娯楽...歌舞伎、吉原遊郭、そして...。
    (上演時間約2時間)

    ネタバレBOX

    冒頭、銭湯(玉の湯)の脱衣所シーン。暗幕の裏にセットがあることは分かるが、観客席に近いところで女性2人がキャミソール姿、短パン姿(男の半裸姿との統一感、芝居的な親和性の演出か。厭らしい表現で恐縮)で風呂上りの会話を楽しむ。暗転後、舞台は檜のサウナが出現する。本当のサウナのようで見事な作りである。

    地方にある温泉場、そのサウナで繰り広げられる男のエロ話。まずはエロ言葉の尻とりから、いつの間にか人間の本能である性欲へ展開していく。そのきっかけは女性の下着が落ちていたこと。そして都会と地方の意識の違いから偏見・誤解・思い込みなど、会話にいろいろな嫌・摩擦が生じてくる。

    その蟠りを解消させるため、温泉場の番頭が仕切り、相撲をすることになる。男性キャストは、この番頭以外はバスタオルを腰に巻いた裸同然の姿。舞台も半円形柄の敷物があることから想像はついたが...。男ならではの妄想、見栄、虚勢など、その相手に思っていることを体のぶつかり合いで解決できるか。吐露する時の表情、それまでに見え隠れしている人物のキャラクターが、この相撲の取り組みを通じてより鮮明になる。
    モヤモヤの気持ち、そこは風呂の湯気のように立ち上り霧消するかのようだ。ここに登場する男(人物)は、人物造形としては誰でも持っている嫉みのような感情を典型化した上で、さらにデフォルメして親近感を得る、そのような魅力を出している。
    その典型した先に自分の気持を当てはめることで、(男性)観客は同化して楽しむことができる。一方、女性は男って子供だ、馬鹿だ、愛らしいと醒めた目で見ることも...。いずれにしても共感でき、そして考える面白い公演であった。

    役者は、皆さん個性豊かに演じており、見事なチームワーク。その役者紹介は、暗幕に名前を投影(映写)するが、その画面が揺れ暗いことから読み難い。この手法を使うのであれば工夫が必要だ。

    次回公演を楽しみにしております

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    2016/04/17 08:07

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