深海のBreath [2016] 公演情報 劇団 現代古典主義「深海のBreath [2016]」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    こころに残る純愛
     エネレーヴェ島領主の王子、16歳のオーディンは、その人格の高潔、武勇の誉れ、民への優しさ、度量の広さなどで近隣の島々の姫君たちの憧れの的。だが、彼には一途に恋する乙女が居た。(追記後送)

    ネタバレBOX

    使用人で身分の差はあるものの、賢く美しいその少女の名をダリヤと言う。ダリヤにとっても意中の人は唯一人、その名はオーディン、即ち領主の息子である。身分違いということは分かっているが、互いに燃え盛る魂の炎は消すことができない。幸い領主であるアルベルトも妃アンも理解のある親であり、二人の婚姻を認めていた。実際、アルベルト自らオーディンの結婚を認めると口頭で約していたのである。
     然るに妃が倒れ、間もなく領主も崩御すると、主治医カミーラと彼女の引きでオーディンの義兄弟となっていたヘンリックは、アルベルトの遺言書を偽造。位を簒奪した挙句、オーディン・ダリアに追っ手を差し向ける。実はカミーラは20歳ほども年下のヘンリックを一種のツバメとしており、妃、領主は彼女の盛った毒によって殺害されていたのである。而も、ヘンリックは彼女の引きのみで領主の義理の家族となっていたのであり、遺言書偽造もカミーラの入れ知恵であった。
     嵐の夜、領主の位を簒奪された恋人たちは小舟で島を脱出するが激しい雨風に遭難。ダリヤは海底深くに沈んでしまった。オーディンは助かりこそしたものの、記憶の大半を失い、乞食のような形をして彷徨い歩いた。僅かに残っていたダリヤの名だけを頼りに城に辿り着くがヘンリックに見つかり地下牢に幽閉されてしまう。

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    2016/03/23 01:45

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