トランス 公演情報 中野成樹+フランケンズ「トランス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    多田の巧妙。
    多田淳之介は本当に意地の悪い演出家だ。
    フランケンズに施した“目隠し”という枷を見て、改めて思わされた。
    そして、それがあらぬ効果を生み出すのだから、困ったものである。

    まあ、あらすじは上演前に多田によって語られてしまうのだが、
    それでもなお、見るべきものがあるというか見せつけられるというか。
    多田の読解力には舌を巻くばかりである。

    フランケンズの面々も、どこか中フラの印象を残しながら(喋り方とか)、
    多田フラならではの面白みを出しきれていたことに満足。

    演出家を入れ替える公演が、どこの団体でもあっていいと思う。
    今回の企画で、「うちも!」と思う団体があるといいなぁと思うことしきり。

    ネタバレBOX

    手法についてもう少し詳しく。
    登場人物3人のところに4人を当てることにより、離人症の表現が面白くなる。
    1人を2人で、3人を1人で、と台詞の分割・結合は留まるところを知らない。
    最後のどんでん返しに次ぐどんでん返しで誰が正常なのか判らなくなる
    場面への効果的なアプローチとなっており、圧巻の一言である。

    そして、ベタな配曲も読解力の賜物。実に馬鹿馬鹿しくて結構。

    0

    2008/11/10 20:31

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大