満足度★★★★
色んなシグナル
個人的に舞台上のyasuskiさんの演奏から、暗転、芝居が始まる目に見えない、なんというか、溜めて、溜めて、空気が噴射し始めるオープニングが好き。
今回は、ちょっと、怖いような、オカシイ様な、人によっては「?」って
なるような感じだった。
劇団の方以外の今回の出演の方々、埋もれる事のない個々の「カラー」を強く感じた。吉田電話さんは、今回初めて観させて頂いた方ですが、好きかも。ふり幅が広そうな感じ。
語らず、伝わる。
色んなシグナルは舞台上に沢山転がってる。
人によって、そのシグナルに共鳴するか、見過ごすか、色々だが、クロムモリブデンは、脳みその右側をずるっと撫でていく芝居だと思ってる。
森下さんの尻尾がキュート。
化かされてるのかもしれないと、観ながら、思う。
でも、視線がいつもながら、見透かされているような気持ちになる。
今回は物凄く高い位置から 神様が人間観察してるような気持ちになった芝居と自分は思う。
ある意味神様(脚本)の冷ややか視線の先に 色んな光景が切り取られて、
目の前の舞台に 現れた感じ。
今の時代だからなのか共通のツール(動画サイト・スマホ依存症・自殺・安易な理由の殺人など)それらが、ある意味無機質(合ってない表現かも) で表現されてるから逆に怖いし、滑稽だし、 裏側と思わせて実は表だったり。
他者からみて「いやだな」と思う事が、本当は誰しも持っている感情や考えだったりすると、「いやだな」と思う行動をしているのはかなり、快感なのではないかと。ストレスレスな生活だ。あんなに本性で生きる事が出来るなら。