満足度★★★★★
次が待ち遠しい
個人的には何故だか、穏やかに観たような気持ち。
勿論、各劇団、パワーがあり、胸騒いだのだが、7月に観て、
この「15 Minutes Made Volume13」という企画自体への信頼度、安心度
がかなり高くなっての穏やかさだったのかと。
「アナログスイッチ」
作品名:停電の夜に魔が差して
作・演出:佐藤慎哉
出演:藤木陽一、木幡雄太、秋本雄基、廣野喬介、雨宮沙月(以上アナログスイッチ)、 佐々木紬
照明がついているときが停電で暗闇になっているという設定。
見えているけど、見えてない行動の面白さ、「なにか、いるぞ?あやしいぞ?」と思うけど
目視出来ないもどかしさ。
観ながら、「くす」と笑えてしまった。
「タイタニックゴジラ」
作品名:ベンチ
作・演出:高木健
出演:岡本唯(時々自動)、小野寺ずる(ロ字ック)、木村圭介、堀田創(ECHOES)、吉田壮辰 / 山田一彰、高木健(以上、タイタニックゴジラ)
一見、高校球児に見えない高校球児。
一年生に見えない一年生。
結構、力技的にラスト、落としていった感じがあります。
「Straw & Berry」
作品名:ブルーベリー
作・演出:河西裕介
出演:岩崎緑、村木雄、佐賀モトキ、上田祐揮
ちょっと、泣きました。
いや、泣くという表現が適切かどうかですが、
心に最初、切りこまれた傷が段々しくしく痛くなり
切なくなり、泣いた。
元々のホンを15分という時間に納めるという事で
台詞のそぎ落とし方が
良かったと感じました。本当は、もっと、バックボーンを描きたかったと思うのですが、
あの15分の中にどの言葉で観客に想像させるか、
感じさせるかを考え抜いての芝居だったかと思う。
とても良い空気感でした。
性別での伝わり方(誰に心を置き、感じるか)が違うような気がしました。
「ポップンマッシュルームチキン野郎」
作品名:近すぎて遠い
作・演出:吹原幸太
出演:野口オリジナル、小岩崎小恵、横尾下下、サイショモンドダスト★、加藤慎吾、増田赤カブト(以上、ポップンマッシュルームチキン野郎)
ラストで「なるほど」と
すっきりしたホン。
多重人格者を好きになってしまった、医師。
彼が起こした事は、確かに間違ってるかも。
でも・・・。って、思ってしまう。
「DULL-COLORED POP」
作品名:全肯定少女ゆめあ
作・演出:谷賢一
出演:東谷英人、大原研二、塚越健一、中村梨那、堀奈津美、百花亜希(以上、DULL-COLORED POP)、一色洋平、近藤崇之、楡井華津稀、深沢未来、渡邊りょう(悪い芝居)
ダルカラード・ポップは、少し、以前の「河童」を想い出しました。
フィクションの中を遊ぶ、飛ぶ、走る、でもそこにはノンフィクションが漂う。
みんなが頭の隅っこで感じるノンフィクション。
でも、言わない。
大人は言わない。言いたいけど、言わない。
だから、「ゆめあ」が言うのか。そんなこと、観ながら、思う。
「ゆめあ」が救えるのか?
15分の疾走感、凄かった。
ダルカラード・ポップのお芝居を観ると、楽しい思いと苦しい思いが湧き上がる。
ビターなお酒と甘いフルーツジュースが、最初はグラスで分離してるけど
観ている内に混じり合うカクテルになっていく感じ。
「Mrs.fictions」
作品名:ミセスフィクションズの祭りのあと
作・演出:中嶋康太
出演:岡野康弘(Mrs.fictions)、浅利ねこ、小見美幸(青年座映画放送)、佑木つぐみ<火遊び>
前回の数年後なのかと?花火大会の夜。ママは、あの後、想っていたのかな。
ミケのこと、呆れながらも、少し羨ましいなと。
理由など無いけど、誰か好きなヒトが居たり、
一緒に居ることが出来るのってふわふわして素敵な気持ちなのよねって。
自分は
あんなに素直に感情表せないが、みんな、どっかでそんなのも、
いいなって思ってるんじゃないかと。
起こってる事柄は結構やばめ(売上金持って失踪)だけど、
ママの対応が物凄く素敵。あんなママがいるbar素敵。
火薬のニオイ。
オバQのお面。
想い出すのは・・・・。
中嶋さんの書かれるホンは、まだ少ししか、拝見していないが
本当に良い、波長。
晩夏の王子小劇場。
素敵な時間でした。