満足度★★
足りないものが多すぎる
アニメ「ARISE」全4話の総集編的ストーリー。舞台の上演時間では、やや詰め込み過ぎで、「攻殻」予備知識のない人には分かりづらい内容だったのでは。日本初の3D映像との融合は、所々に差し込まれる3D効果を目新しく感じましたが、見慣れてくると映像デザインの未来感のなさが気になりました。劇中の兵器使用も同じで、銃に詳しくはありませんが、アクション映画などで見慣れているM16系のアサルトライフルでは未来感ゼロです。銃声も重々しさがなく、武器の暴力感、ミリタリー感もゼロ。義体によるアクロバティックな縦横のアクションも再現されることはなく、横移動の平凡な殺陣となっており、アニメを舞台で再現という試みは伝わるのですが、丁寧に再現しようとしすぎて、逆に「攻殻」という世界観を生かしきれていない、芝居として中途半端な仕上がりに思えました。個人的には3Dメガネ使用は、視野が狭まり、色がくすんで見えるので、劇後半はほとんど外して観劇していましたが、支障なしでした。