どんとゆけ 公演情報 渡辺源四郎商店「どんとゆけ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    逆転の発想!
    始終、ブラックジョーク的な要素が満載だと感じた。

    それから、立ち居地を考えて欲しい。左側に座ると、死刑囚の妻がはだかって死角となり執行員の顔が全然見えません。全く見えない・・。ダメじゃね?(・・)

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    セットは畳の部屋が一つ。周りには古いゴムボール、汚いリカちゃん人形、使えそうもない炊飯器、汚れた浮き輪、片方のブーツ、おもちゃのピアノ、薬缶、動きそうもない扇風機、電気ポット、びっこのサンダル・・・ガラクタが散在している。

    そこに死刑囚と死刑執行員が入ってきて、ここで、死刑の執行をするという。
    どうやら、死刑囚の妻の自宅らしい。妻は死刑囚と5年前から文通を始め、めでたく1年前に獄中結婚をした。

    この家に被害者の家族が訪れて、死刑囚の死刑執行に関する決まりごとを確認する作業に入る。

    被害者の家族は勿論、被害者なのだが、この物語は死刑囚の死刑執行を被害者の家族が実行するという事と、死刑にする判断も被害者の家族がするという設定で、何だか、被害者が加害者で殺人者が被害者のように見えてくる。
    許しを請い、助けて下さいとすがる加害者。
    許さない。という被害者の妻。

    そう、この物語は逆転劇なのだ。ブラックジョークにコミカルな要素も加味されて、笑えるシーンもある。

    最後の受刑者の望みを叶える決まりとか、最後の晩餐には受刑者の希望を聞くとか、最後の瞬間を心安らかに行けるように、受刑者の神経を逆なでしないように。とか・・・流れは受刑者の機嫌をとる形に動いていく。

    受刑者の絞首刑に直接、手をくだす。という時点で被害者は被害者でなくなって、人殺しとなり、被害者自身もそのような感覚になっていく。

    しかし、受刑者は「助けてください。どんな事をしても償いきれないと思いますけど、それでも何でも償います。お願いします、助けてください。」と哀願していたにも関わらず、妻と二人きりになった途端、「逃がしてくれ。今なら逃げられる。どっか遠くへ行って二人で暮らそう。俺はまだ若い。やりたい事は山ほどある。パチンコもゲームもしてみたい。何で死ななきゃならないんだー」と泣いてみせる。

    バカは死ななきゃ直らない!のだ。(^^;)

    それを聞いた妻は「大丈夫、大丈夫だから・・・貴方の前にもここで二人死んでるの。貴方と同じ死刑執行で。」と。
    天使のような妻を演じてた妻は、先のない死刑囚というペットを可愛がって、愛し、慈しみ、マリアになりたかっただけだったのだ。


    それにしても・・・凄い物語を考えたものだー。
    もし、ワタクシの家族が殺されたら、勿論、殺しにいく。
    しかし、遠巻きで見てる分には「何もそこまで・・。」と受刑者に同情してしまう。

    要するに・・・結局薬局、主体的にしか考えられないのが、ニンゲンなんだよねー(^^;)


    今のように一人暮らしになってしまうと、かつて、わずらわしいとすら思ったことがある家族との生活が、実に幸せな時間だったということが、よくわかります。

    人間、死ぬときは一人ですが、たった一人で死ぬのと、家族に囲まれて死ぬのでは、全然違います。意識を失う最期の瞬間に人生のゴールがあるとすれば、後者の勝利はあきらかでしょう。それまでの人生がどうであろうと、やはり終わりはハッピーエンドにしたいものです。

    2

    2008/10/19 21:31

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  • 新しい企画でしょう?自分の自宅でこんなことになったら、嫌だよねー。被害者が加害者的な感情になっていくさまはなんて表現していいのか・・。(^0^)

    でしょう?タイトルの意味ってなんでしょね?タイトルと本に関連性が見当たらなかった。
    ま・まさか・・・絞首刑をするのに、「どんといけ」もないよね?(・・;)

    2008/10/26 11:41

    取り扱う題材は重そうですけど、展開が独特ですね・・。
    確かに手の込んだブラックジョークかと・・。

    タイトルが何やら威勢のいい感じなので、もっとカラリとした人情モノなのかな、なんて思ってましたけど・・。

    2008/10/26 06:04

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