満足度★★★
最終日観劇
毎年恒例になった椿組による花園神社での野外公演。今年で30回目。
今回も40人余りの役者が踊って歌って叫んだり、コーヒー豆を煎る香りやアイスモナカが食べたくなったり(開演前だけの販売で残念)、外野の喧騒も余興の一つかと錯覚したり、五感をフル活用した観劇となりました。
冒頭は題材の邦画から始まるけど、それ以降は「贋作」と銘打っている通り、別物。映画愛と男の年輪がクロスする哀切人生記な話だった。
笑わせる要素の場面は少し長く感じややくどい。過去を美化したくなる男と未来の現実を見据える女。鄭さんお得意の差別や障害なども下敷きにあったが、全体的に男の人が書いた作品だなぁとヒシヒシ感じた、なんか今回はいい話で終わらせた感がある。
演出の加減とはいえ、食材を粗末に扱うのも不快だった。周りのお客さんはウケてたので自分の見方の違いなんだろうけど、台詞の中で𠮟咤してくれたらよかったのにな。
薄幸だが気丈な運命な姉役の紀保さんや、おババの水野さんと伊藤さんら怪演だがよかった。その2人の場面はハブとマングースの戦いみたいで楽しめた。
野外で見るトバさんは毎年若返っているような感じがする。