チャイルドボイス 公演情報 『熱きロマンを胸に、生きる勇気と希望を与えるべく突っ走り続ける奴ら。』「チャイルドボイス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    しっかり観せる
    前回公演「梅子と『ボクらの青春交響曲』」も観ているが、その時は小学生時代からの秘密基地という設定で、いい大人が小学生に扮し熱演していた。その公演はグリーンフェスタ2015参加作品で、見事フェスタの「BOXinBOX THEATER賞」を受賞した。その時の謝辞で「いい歳した大人が小学生を演じてと言われようが、子供(たぶん弱い立場)を演じて行きたい」そんな趣旨を述べていた。そして、今回はなんと保育園児へ更に幼くなっている。
    この6歳未満の子供たちの世界観...そして自分たちも過ごしたであろうその時間を忘れて大人になっている。しかし、確かにその時間を過ごしたのであるが...。
    芝居、ダンスパフォーマンスと、そのパワー溢れる内容は本当に素晴らしかった。

    ネタバレBOX

    さて、初日は満員御礼の挨拶があるほどで、受付対応に手間取り開演時間が遅れた。全席指定であるが、席がトラブルすることもあり、混乱があったようだ。ちなみに前回公演では、自分もその洗礼(ダブルブッキング)を受け困惑したことを思い出した。制作サイドは事前の確認メール等、親切な対応をしていることから、2日目以降は善処するだろう。

    芝居の梗概は、「ひまわり保育園」園長である父親が病で入院し、その代理となった元ヤンキーの里中丈一郎(夢麻呂さん)。子供嫌いの彼だが、保育士の資格は持っているところが面白い。その彼だけに聞こえてくる園児達の「もうひとつの声」と彼だけに見える「もうひとつの姿」...それは幼児とは思えない言葉遣いと格好である。そして大人顔負けの陰惨で暴力的な行動に丈一郎は立ち向かう。そして、子供たちの抱えている心の闇に近づいて行く、といった物語である。

    この笑い笑いの連続の後に、しっかり泣かせるシーンを用意する。芝居の基本のような展開であるが、その観せ方がユーモアかつシニカルという輻輳さが、観客(自分)を楽しませる。そして寓言で教訓のようになりがちな話を、ダンス等のパフォーマンスでカバーしエンターテインメント仕立てにする手腕は素晴らしい。やはり良い芝居には光る台詞「心の目で見て、心の耳で聞く」という当たり前だが、出来ないのが大人かもしれない。それが子供が大人に気を使い、いつもいい子で気に入られたい、子供心が痛いほど伝わる。親の都合も含め、虐待問題へ発展させるところも社会性がチラリ。
    餓鬼(蛟?)...迫力あり「心」の擬態(人)化は上手いし、宙づりと幕影(法師)も印象に残る演出であった。

    少し気になったのが、次のところ。
    幼稚園と保育園の違いを説明する件、縦割り行政への批判であろうか。公演は子供の内心を中心にした話であり、公演時間(3時間超)を考えれば、必要だったのか。
    もう一つは、離婚して妻が育てている自分の息子のこと。携帯電話での会話中「息子に言った事がない」は、どんな言葉だったのだろう。聞き逃したのかな~(ラスト、園児2人を抱きしめて言った言葉か?)。

    次回公演も楽しみにしております。
    もしかして、赤ん坊にまで...。


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    2015/07/16 18:15

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  • タッキーさま
    先日は「チャイルドボイス」にご来場頂きまして誠にありがとうございました。
    コメントの返信がだいぶ遅くなりまして、申し訳ございません。
    「梅子・・・」は、演劇祭を意識した作品でしたが、今回のようなエンターテインメントが夢麻呂作品の主流であります。
    パフォーマンスやアドリブが入った分、長い公演になってしまいました。当日は開演時間も遅れ、更に「練習してきた事を全てやる」のが初日なので、本当に遅くまで皆様お疲れ様でございました。
    ご迷惑をお掛けしたにも拘らず、お褒めのコメントを頂き恐縮です。
    これに甘んじることなく、制作はもっと上を目指してこれからも頑張ります。
    どうぞこれからの『熱ら。』もよろしくお願い致します。

    気になったところにつきまして、一つは夢麻呂に確認してお応えしたいと思います!
    息子に言ってなかった言葉は、はい、謝罪です。「お前に何も言わず勝手に離婚をして済まなかった」と。

    本当ですね、中学生→幼児→次は・・・?
    犬と老人と宇宙人は既にやっております(笑)

    2015/07/28 18:10

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