満足度★★★★★
日本人が、日本人であること、人間であること
終戦後一年のある一家のお話・・・・歴史学の教授の父は、配給の食べ物しか口にしない。だんだんやせ衰えていく・・・戦争前、戦争中から、公然と戦争を反対していた彼だが、戦争への責任を痛切に感じていた。
家族は、それぞれに戦争の深い傷と格闘している・・・・父と反発し、議論を戦わせる。それを傍観している者もいるし、心を痛めている者もいる・・・。
廃墟に住む、彼らの心もまた廃墟だ。
鋭い言葉が飛び交い、深い洞察を持った言葉が飛び交い、それぞれの心情が劇場中に響き渡り、あふれていく・・・・。
その舞台は、すごく生々しく、リアルな息遣いを持っていた。
すごかった。
休憩を15分を挟んでの2時間50分は、あっという間だった。
父親役の能登さんが、役作りのために減量し、面代わりしていて、びっくりしました。そして、素晴らしかったです。