劇場版 サヨナラワーク 公演情報 ネリム「劇場版 サヨナラワーク」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    登場人物はお一人様ですか
    本公演は、2015年4月に池袋スタジオネリムにて上演された劇団エリザベスの「サヨナラワーク」をシアターグリーンで再演したもの。

    女性だけのシェアハウスで起こる不思議な出来事。公演説明からサスペンスのような雰囲気も感じられたが...

    ネタバレBOX

    実際は、少女が成長していく過程と自分自身の在りようについて、他者等との関わりを通して描く心理劇のようである。

    さて、舞台セットはシンプルで、まず上手に横長ソファー、下手はキッチン・ダイニング、そして中央に中二階程度の階段があり、その昇った先に玄関ドアがある。全体的に淡色でふわふわした感じである。そぅ、何か不安定であり、ストーリーを暗示するようである。

    主人公(成美)はストーカー行為による恐怖から男性不信になり、友人(真弓)の勧めでその友人が管理しているシェアハウスに入居する。そこには猫耳カチューシャ(?)の物怖じしない女性、カワイイ系洋服の内気な少女、着崩した着物姿の上から目線の女性、そして管理人の友人が住んでいる。
    数日後、シェアハウスの向かいのコンビニにイケメンがおり、皆が好意を持ち、いつの間にか一人ずつ消える。同じ時期に殺人事件のニュースが...。

    脚本(話)に捻りを入れ過ぎた、もしくは演出(説明)不足か、はたまた自分の理解不足か。いずれにしてもスッキリしない結末であった。
    主人公の心内彷徨という一人称で、登場した人物・動物(猫)は過去を投影した自身か。または、主人公と友人が合わせ鏡になっており、相互投影したものか。そして殺人犯に似ているイケメンの事件関係は...。その脚本と演出については、明快に納得できたのだろうか、演劇をあまり観ない客にもスッキリ説明できていたのだろうか。

    少女から女性へ持て余しながら成長していく過程、そして過去自分と向き合ったという設定のようである。登場人物は、飼っていた猫、少女時代の自分、醒めた目の俯瞰している自分が登場しているが、それならば友人は? 二人称にしてもう一人の自分はどう表現(映)したのか。スッキリしないのは観客である自分だけであろうか?

    さて、タイトル「サヨナラワーク」の”さよなら”は、劇中の「自分」「仕事」「勉強」または「作品」か、それとも...ぜひ、もう一回観てスッキリさせねば。

    次回公演も楽しみにしております。

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    2015/05/25 19:20

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