ザ 告別式 公演情報 演会ジンジャーメーカーズ「ザ 告別式 」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    パロディ編「葬式ごっこ」
    会場に入ると既にそこは告別式。
    更に「お客様にお願いがあります。携帯電話等、音の・・・」の注意事項の声が流れてきます。
    どうやら、それは目の前の黒と白のリボンが付いた写真の5歳位の男の子が話してる様子。


    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    家族葬の意味を取り違えてる牧野家は坊主も葬儀屋も全て自分達で行う事にしました。

    そこに、レザボア・ドックス(1992年に公開された銀行強盗の映画)のような二人組みがやってきます。彼らはゆうちょ銀行から大枚を強盗して、この家に逃げ込んだところ、告別式が始まる状況にびびります。
    レザボア・ドックスのように、お互いをブラック、ホワイトと色で呼び合い喪服のようなスーツを着用していた事から告別式に集まった家族は特に疑うこともなく、接待します。

    そこへ表れたのが袈裟を着た坊主ではなく、少林寺拳法の衣装をまとった坊主でした。

    度肝を抜かれる設定に笑いが込み上げます。
    またまたキャストもいい。少林寺の衣装が妙に馴染んで際立っています。

    物語は旬のネタを取り込みながら独特のトリッキーな告別式を執り行っていきます。

    二人の小心者のギャング、やたら女を口説くイケメン葬儀屋、誠の同級生の不動産屋、教師の寿雅子らの独特のセリフで芝居を楽しませてくれます。

    やがてこの告別式の主役・誠はまだ生きていて刑務所を出たり入ったりしているという事実が明かされ、告別式の写真は誠の一番可愛い頃の写真を使っていた事がばれてしまいます。
    ですから、棺おけの中は誰も入っていません。家族は迷惑ばかりかける暴力的な誠を死んだものとし、忘れたかった。現実逃避したかった。と告白します。

    物語は前半、パロディだけれどおちゃめな雰囲気で二人のギャングが上手く絡み合い、楽しく流れていきますが、後半は誠の登場辺りから会場の空気が一変してしまいます。
    誠と葬儀屋の同性愛、妻がいながら寿先生とデキてた誠、誠の昔の恋人、かつて誠が苛めた葬儀屋の話など、ドロドロになっていきます。
    誠の家族は誠に過去の悪行をばらされ、家族全員が罪の意識に苛まれながらも母親は誠を詰ります。

    「この家族、ダメじゃん!」誠の姉は言い捨てます。


    うーーん。出来たらお茶目なままで終わらせて欲しかった。
    葬式ごっこも最後の家族のダメだしまでされると完璧、引きます。
    この家族ありてこの子あり。なんでしょうけれど、家族の肖像を表現したかったのでしょうか?
    ワタクシ、ほの暗い海での引き潮のように完全に引きまくってしまったので、マクドによってビッグマックを食べたのでしたっ!(やれやれ)


    ここの劇団は吉高寿男がピンでやってるようで、ピンの良い所はその時々で役柄に合ったキャストを募集して芝居を作れる所でしょうか?
    ですから今回のキャストは告別式という物語には魅力的なキャスト陣でした。

    フライヤーには「第20回池袋演劇祭不参加公演」と載っていました。



    余程、参加したかったんでしょか。(^0^)

    2

    2008/09/25 19:30

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  • おーじ>
    はい。告別式っていう設定とギャングの設定は面白かったのよ。

    好みによるのでしょうけれど、ワタクシはどちらかというと、面白いものや不思議な物語が好きだから、あまりにもドロドロしたリアルな展開はひいてしまうのよ。

    むしろ、レザボア・ドックスをネタにコメディ満載のストーリーが観たいです。

    2008/09/26 00:28

    う~ん・・・。

    自分も同感、こういう物語でシャレでない展開になると、ちょっとキツいっすね・・。

    お茶目なうちはやんちゃもいいけど、笑えない位ディープな展開になるとちょっと厳しいですね、余りに生々し過ぎて・・。

    確かに、現実にもあるんでしょうね・・。
    倫理の外を行く無頼の世界も・・。

    2008/09/25 22:55

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