満足度★★★★★
繊細かつ大胆。
いつも自分の知らない世界へ連れてってくれるシャンプーハット。
全く想像がつかない「30代後半所帯持ち」という異界。
様々な事情が複雑に絡みあう舞台上は、
見てくれだけは毎回シンプルだが、
何とも形容し難い微妙な空気を度々発する。
ドラスティックに照明音響が変化するわけでもなく
過剰な演出はほとんどない。でも、飽きない。
睡眠時間3時間以下でも眠くない。
観る者がどんどんと舞台上に色をつけていけるんだよな。
何気ない一言でも、観客の中で充分に色付けがされた
劇中で発されると爆弾級の破壊力を誇る。
脚本演出家と俳優陣の力関係が互角に思える。
俳優が主宰だと、二権分立になるのだろうか。
それがすごくイイ。「このメンツで創ってます」って感じがする。
作家のことも俳優のことも心底尊敬する。
※また、客演の起用法・劇団員と客演のパワーバランスもgood!
ネームバリュー関係なく、ばっちり役を想定してベストな
役者を使っていた。