『うちやまつり』・『paradise lost,lost~うちやまつり後日譚~』 公演情報 桃園会「『うちやまつり』・『paradise lost,lost~うちやまつり後日譚~』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    桃園会の【うちやまつり】を観劇。

    98年に岸田戯曲賞受賞作の再演である。

    大阪のやや廃墟化した団地での物語。

    そこは団地特有の人とのつながりが薄く、殺人鬼だと疑われている人も住んでいる状態だ。
    そしてその土地の中に、小山さんの私有地という立ち入り禁止の場所があるのだが、何故か皆が集まり、お互いにコミュニケーションを取り合おうとするのだが、どうも上手くいかない。
    それでも団地の住人は、何とかして前に進もうとしている。
    団地をまるで不毛地帯のように扱い、人間不在の風景として描いている。
    そして生きている人達の表情もまるで能面の様で、観ている方がゾッとする。それだからか戯曲の力強さが非常に立ってきて、生きている人間の動作ではなく、話している言語が独り歩きしている様な芝居だ。
    そう、言葉が芝居をしている演劇といえば分かりやすいであろう。
    そんな特異な芝居だからこそ、今作のテーマである人間の心の闇というのが分かりやすく描かれていた。

    見応えのある芝居である。

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    2015/03/13 11:54

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