満足度★★★
こまかいところが、作られていく感じ
刑務所の面会室。テレビなんかでよくみる光景。でも、それが舞台に乗ると、こんなに広い世界につながるのかと、不思議な気持ちになる。
サイトなんかに写真が載っているけど、まず、舞台美術が不思議。実際に行ってみると、木の匂いと手作り感に溢れる、なんだか暖かいセット。そして、俳優と客席が、ほとんどふれあうくらいの、狭い、緊張感漂う、熱いセット。僕らも演劇の監獄に入れられたみたいな気になる。
獄中の夫と、面会にやってくる妻の、ふたりのやりとりだけなのに、そこに見たのは、夫役の二口大学さんと、脚本・演出の鈴江俊郎さんの、火花を散らすやりとりだった。濃密な関係を、こっそり、堪能した気分。