満足度★★★★★
「鵺的」。生きているだけでその血を呪うような暗鬱を背負う人間と、血の繋がりを何の疑いもなく温かなものだと信じている人間。ごく普通に後者として生きてきた身としては、果てしなく堕ちていく前者の生が恐ろしくて直視できない。鬱屈とした重々しさ。この感覚が「鵺的」。観終わる頃には「家族」という言葉でさえも恐ろしく感じる。自分の生が「幸せ」だということと直面することがこんなに怖いことだと思わなかった。多分、私もいろいろなことに目を塞ぎ、耳を塞いで逃げているんだろう。一皮剥けばあの母親と同じかもしれない。(明日以降、ネタバレBOXに追記します)
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2015/02/14 01:55
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