銀河鉄道の夜~ミヤザワケンジ・モディファイド~ 公演情報 めがね堂「銀河鉄道の夜~ミヤザワケンジ・モディファイド~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    在りうべき視座
     現実と空想が対比されて、おそらくは、事実が表現される。

    ネタバレBOX

     1921(大正10)年、1月23日17時12分発の夜行に乗って25歳の賢治は東京へ旅だった。上野に到着した彼は、国柱会に住み込みで働く心算であったが、叶わず本郷区菊坂75番地、稲垣方に下宿することになった。8月、最愛の妹、トシ、病の報で帰郷する迄約7カ月をこの未亡人下宿で過ごす間、彼は膨大な作品群を生みだした。その数、多い時には、月三千枚にも及んだ。
     その中に「銀河鉄道の夜」もあったとされる。今作では、8つ違いの静六の所へ届く賢治からの便りと、静六が賢治の下宿を訪ねて明らかになるリアルとが対比される形で作られているのだが「銀河鉄道の夜」という作品は、その要素の一つという扱いで作品自体のポエティックなイマージュや様々な謎などは、リアルな視座によって死んだ、と捉えた。
     一つの解釈として在り得べき視点だとは思う。然し、ある種の詩人は、現実生活の上では役立たずなのであり、そのような精神によってしか描かれない世界と世界観、念というものはあるのだ。それ故にこそ、詩人は廃人となったり、狂気に陥ったり、悲惨な死を遂げてもきた。ボードレール、ランボー、ロートレアモン、アントナン・アルトー、賢治、石原 吉郎、中原 中也、ヘルダーリン、李白、李賀等々。天才詩人の死屍累々を見よ!

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    2015/02/09 15:22

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  • 武重さま
     ハンダラです。
    コメント有難うございます。
    鋭い突っ込みには関心しました。
    今後とも、角度は異なっても、否
    それ故にこそ、様々に乱反射し合って
    ゆきたいものですね。よろしくお願いします。
                       机下

    2015/02/12 01:24

    このたびはご来場いただき、また、ご感想をお寄せいただき、誠にありがとうございました。

    作・演出を担当しました武重です。

    「現実と空想が対比されて、おそらくは、事実が表現される」というお言葉は、作者が本公演の製作にあたって頭に浮かべていたことを言い当てていただいたように思います。

    その先で何を表現するか、いかに表現するか。今後の作品づくりにあたって大いに参考にさせていただきます。ご期待いただければ幸いです。

    今後とも、めがね堂をよろしくお願いいたします。

    2015/02/10 20:36

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