満足度★★★★
あしきからこそより純粋を知れ
戦場帰りで殺人を繰り返す男を通して戦争による狂気を描き出しているが、戦争によって狂気に至る過程ではなく煮詰まり抽出された狂気を見せるので強烈にして独特。
ラストシーン(ジーザス・クライスト・スーパースターの「イエスの宮」後半(♪See my eyes,I can hardry see♪以降)を想起)は主人公の悔恨あるいは良心の呵責が狂気によってモディファイされたもの?
また、前日譚的な【見ろ】を先に観たので娼婦たちが〇〇に見える、なんて部分など「なるほど、確かに!」状態だったのも嬉しい。
喩えて言えば【見ろ】が前菜とスープで【知れ】はメインディッシュ的な感じ。
そして【見ろ】は戦争そのものを語り、【知れ】は戦争に起因する人間の狂気を描いた、というところか?