誘拐 公演情報 劇団だるま座「誘拐」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    Aちーむを拝見

     何と演目は、矢代 静一の「誘拐」矢代 作品を観るのは初めてなので、とても楽しみにしていたのだが、期待は裏切られなかった。

    ネタバレBOX

     時代設定は敗戦20年の1965年。東京オリンピックの翌年、東京の一等地に立つ洋館の応接間で総てが進行してゆく。正面には、軍刀と、戦時中には英仏駐在武官も務めた現住人の父で海軍大佐の肖像画が掛かっているが、敗戦の将の戦後は立ちゆかず、邸は荒れ放題で現在ではソファーの中味がはみ出す有り様。
    今年は、この館で暮らす長男・長女の父であった大佐の13回忌である。兄妹は、2男1女の3人だが、独立して生計を立てているのは二男のみ。その二男の会社も不渡りを出し、差し押さえ目前。社員達の救済もままならない。
    そこで、この窮地打開策として兄妹が考えたのが誘拐であった。資料は、2007年迄刊行されていた「日本紳士録」である。この本の記載事項は、人物の生年月日や出身地のみならず現住所迄載せられていた為、こういった計画にはうってつけであった。長男が、適当に選びだした名前で被害者は決まったが、件の家に、自分達素人の手に負えるような子供が居るか否か、リスクの多い実行犯には誰がなるかなど問題点は様々にあったが、倒産間際の会社を抱えている二男には時間が無い。誘拐は、女たらしの長男にぞっこんの有閑マダムが担当、金の受け取りは二男が担当することになった。
    結果、誘拐も金も上手く行ったのだが。後は観てのお楽しみ。

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    2015/01/22 15:07

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  • だるまさんへ
     いつもきっちり作り込んだ作品をありがとうございます。
    限られた予算の中で、様々な工夫が為されている舞台、
    また、ベテランが、若い人達を育ててゆく姿勢、選択し、上演する
    シナリオの質、丁寧で緩急を弁えた演技、何れも質の高いもので
    楽しく拝見しているのですが、以前、座・高円寺で公演なさったときは、
    空間演出に、金の掛からない工夫が欲しかったですね。
     その意味では、十七戦地の空間演出は見事でした。劇作家協会新人賞を
    受賞した「花と魚」の再々演を座・高円寺でやったのですが、初演、再演とも小さな
    小屋だったので、空間をどう使うかが、一番心配だったのですが、色紙で作った鎖で、
    神社の鳥居のような物を作って天井から吊り下げて結界を作り、そこに祭りの為のアイテムを
    付けて何もない空間を儀式的空間として作り上げており、それが、物語の内容と無論、コレスポンダントしていて見事な作りになっていました。(ご参考までに)生意気を言って申し訳ありませんが、更に良い舞台を創ってゆく為に、お互い勉強して参りましょう。
                                                    ハンダラ 拝

    2015/02/12 02:25

    ご来場ありがとうございました。

    楽しんでいただけたのでしたら、幸いです。
    矢代靜一さんは他にも素晴らしい作品がたくさんあります。
    機会があれば、ぜひ行いたく思っております。

    そのためにも!
    今後も精進して参ります。

    何卒よろしくお願い致します。

    2015/02/05 16:18

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