満足度★★
最後まで冷静さを捨てきれず。できれば狂いたかったなぁ…。
この団体を観るのは前作『騒音と闇』に次いで二度目。
冬という時節柄を考慮したのか、会場が許さなかったのか、あるいはその両方なのか、今回は水の放射もひゃっこいワカメや豆腐の投擲も無く、最後まで冷静なまま鑑賞。
醒めた意識で観るお祭り騒ぎはただの狂騒にしか感じられず、残念ながら前作ほどには楽しめなかったというのが正直なところ。
この団体が作り出す集団的躁状態が、水や食物を浴びせる演出にどれだけ多くを負っているかがよく分かった。
冷たい水や食物にまみれるという共通のショックを味わうことで作り出される連帯感が望めない分、キャストは劇場あげての一体感を作り出すべく、もっともっと客に働きかけ、狂乱に導く必要があったのではないだろうか?
無論そういう努力は見受けられたが、まだまだ足りないと思われた。
私同様、冷静さを捨てきれずにいるお客さんは他にも多くいた印象。