満足度★★
う~む
拝見いたしました。
率直に言うと、”イジメ”を扱った内容とは言えないと思いました。
加害者・被害者の双方の両親を描いた内容でしたが、親の側からの視点ですね。
親として、子供の変化に気を配るべきというメッセージは伝わりましたが、設定が現実離れした感があり、ご都合主義的な設定という意地悪い見方から離れられませんでした。
親の都合が「イジメ」を招くならそれでもいいのかも知れませんが、まさにその部分(核心)が描かれていないので弱い本だなと思いました。
被害者側の母親の苦悩は「イジメ」じゃなくても、子を喪う親ならかくありなんの表現で、「加害者を恨む気持ち」に転嫁したいという叫びのみが本題に合致しているに過ぎません。
ラストの処理は全くいただけません。不治の病で亡くなった子ではないのに、あのファンタジー路線の表現は何なのでしょうか?
母子の情愛の一端は描いていますが、「イジメ」の本質(意見で構わないのですが…)に斬りこめていない事を反省すべきでしょう。
そういった意味では残念ながら、的を外し過ぎた『駄作』と謂わざるを得ない作品という評価になってしまいます。
客席の無責任な「涙」を期待するなら、違う題材に挑むべきでしたね。