空は青くて 公演情報 ソラトビヨリst.「空は青くて」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    着眼点と発想が好み
    まず入場時に、
    下手側のバルコニーを使うことをスタッフさんが説明してくれて、
    少しでも見やすい席に座れるよう ギリギリまで配慮してくれてるところに好印象。
    リーフレットの人物説明もありがたかったです。
    写真もカラーで役者さんの顔も見やすく、
    ほぼ衣装姿だったので
    舞台上で観たときに悩むことなくて、こちらも助かりました。
    リーフレットに世界についての情報があるよ、という旨も
    前説で言ってくれるのも親切。

    脚本も舞台美術も濱崎さんでしたけど『スモーク』での生々しい、
    人間の息づかいを感じた舞台美術とは全然違う雰囲気で、
    造られた空々しさ、空虚感、
    でもそこにある管理された美しさ…みたいなものを感じました。

    公演時間95分で、
    現代ものでなく、
    教科書で読んだ歴史でもない
    オリジナルの世界観を表現したのは見事だと思いました。
    役者さんたちも各々の個性があり、
    実力も高いところで安定しているので
    安心して物語に没頭できました。

    ネタバレBOX


    「町の活気」表現の限界を登場人物自らツッコんだり、海辺の男や記憶喪失のくだりなど、
    まるで世界観を崩すような勢いでぶち込んでくる笑いシーンもありましたが、
    漫画好きキャラがいること、世界そのものが我々の遙か未来という事で客席側の「現代」と繋がる部分があり、
    その方式は巧いなと思いました。

    進化の過程で「悲しみ」が失われたという発想と、
    そこに「愛する」という気持ちが絡んでくるっていう設定がとても好きでした。

    ただ、あの世界の標準であるクラスタのメイン二人も
    最終的にバグ寄りになってしまっていたので、
    「悲しみと愛の片鱗がない世界の人々」というものに少し描きたらなさを感じてしまう部分も。
    (でも、描いてもらっても公演時間がのびるのもなぁ、という気持ちもある)

    快活な笑顔が似合う黒木さんを、
    ああいう役柄で観れたのも
    すごく貴重だったと思います。
    彼の鼻歌、皮肉が効いてるな…と思いました。

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    2014/11/24 00:06

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