満足度★★★★
人生初の公演中止、からの振り替えチケット
公演中止と知らず劇場に行き、エントランスでビックリ。一週間後に振替してもらって観劇。
「やっぱり井上ひさし脚本は肌に合わないな~、出てくるキャラクターもやっぱりいけすかねえなあ~」とか思いつつ、出来る役者陣の面白芝居に酔わされ、中盤、山西惇演じる傷痍軍人の長台詞では思わず涙がほろほろと。
秋山菜津子さんの変幻自在な歌唱にも聞き惚れ聞き惚れ。
井上ひさしの戦前・戦時・戦後モノ、以前に何度か他の作品を観たときは、どの登場人物も現代の感覚/政治的目線で描かれすぎでキャラクターとしての面白味をあまり感じなかったのですが、今回の作品は(もちろん前述のようなキャラクターも多かったですが)山西さんと秋山さんの演じていたキャラクターが「喜んだり怒ったり、悲しんだり楽しんだり、そこでちゃんと確かに生きている人間」として(役者の熱演も含め)とてもヴィヴィッドに生き生きと響いてきてたような。
そういう人間臭さのあるキャラクターが流す涙、こぼす溜息だからこそ、思わず感情移入してしまう、この人たちに幸せになってほしいと思ってしまうんだなあ、と。
それにしても残念だったのが、(他の人も書いてますが)客層の悪さ。
高すぎるチケ代のせいでガラガラなところを各種優待チケットで埋めたからなのか(自分も優待チケットで観たクチですが^^;)色々観劇マナーがなってない人が多すぎて・・・。
こまつ座の客って、言っちゃなんだけどこんな程度低かったっけ・・・?暗転のたびにパカパカ携帯確認してるおっさん、肝心のシーンで着メロ鳴らすおばさん、アメの包みの音、音、音。
「いま、そこ」の芝居なんてどうでも良くて井上ひさしの「政治」が聞けりゃ満足なのか~?とかうがった見方しちゃったり。