満足度★★
好みじゃなかった
原発を真正面から取り上げて現実的な話にするかあるいは原発は無視(連想させることもせず)してのファンタジーにするかのどちらかにすべきだったろう。恐らくは後者の芝居をやりたかったのだろうから原発や洪水を扱うべきではなかった。かなりフィクションであることをうたっていたがこれを観る人であの津波や原発問題を思い起こさない人はいないはずだし、ではこの芝居においてそれらを思い起こさせる必要があったのかというとそれもないはず。ゆえに何をどうしたいのかが曖昧模糊となった。聖書とか神話とかのめんどくさい話もそれが本当の事かどうかもどうでもよくただめんどくさいだけだったし、笑いがいちいち古くさく(タッチなんて今の若い人は知らないのでは?)白けるばかりだった。(正反対の感想もあるようなのでやはり好みの問題なのだろうが・・・。)笑いなんか一切なくしてスタイリッシュでかっこいいハードボイルドに徹してくれたら評価も少しは変わったかもしれない。
2014/09/11 17:34
というか、いろいろと考える機会ともなりますので、辛口コメント大好きです。
どっちつかずの本公演に関して「原発を真正面から取り上げて現実的な話にするかあるいは原発は無視(連想させることもせず)してのファンタジーにするかのどちらかにすべきだったろう」との貴重なご意見を賜りましたが、前者だと「暗くて重たい、救いのない話」になってしまいそうだし、後者だと「なんのためのファンタジー?」ってぽかんとしてしまう観客も出て来てしまいそうです。 これは持論に過ぎませんが、「ファンタジー」の底辺には「(如何ともし難い)現実」が横たわっている……と私は考えていますが、その現実部分は「暗に臭わせる」だけで良かったのでしょうね。やはり「臭わせ過ぎた」のは失敗だったのでしょうかね?
「笑いなんか一切なくしてスタイリッシュでかっこいいハードボイルドに徹してくれたら評価も少しは変わったかもしれない」……そのような見せ方もあるかと思います。
「無駄な笑いを一切廃し、スタイリッシュでかっこいいハードボイルドに徹し、原発を真正面から取り上げて現実的な話」とすることについても検討してみる段階に来ているのでしょうね、弊劇団も。
本件に関しては私自身、脚本家・演出家として、真摯に受け止め、真剣に考えてみたいと思います。