満足度★
観念的なやり取りに辟易。私には長い2時間でした。
イス席があまりなく、私を含め、客の大半は立ち見。
だが、残念ながら、足腰の疲れを忘れさせるほど魅惑的な作品とは言いがたく、荒んだ未来を舞台に「入口」と「出口」をめぐる観念的なやり取りが続いてワケが分からず、お話としての面白みはかなり稀薄。
美術評論家による脚本は、予測にたがわず、シナリオの素人による手すさびでしかなかった。
キャストには演奏家やホーミー歌唱家もいて、劇中でパフォーマンスも披露。
しかしお話が空疎なため“コラボレート”もへったくれもなく、劇からは独立したただのパフォーマンスにしか感じられない。
劇がほぼ脚本から解き放たれる終盤に至って、ようやく作品は精彩を放ち出すも、時すでに遅し、でした。
日航機の墜落事故を暗示する轟音など、音響に重きが置かれる本作ではただでさえ人声が聞き取りづらいのに、セリフをわざと間欠的に喋ったり、割れ声でがなったりするのにも不満。