Bz@maybeせかい 公演情報 コジョ「Bz@maybeせかい」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    「ファウスト」に対するアンチテーゼをもっと…
    ゲーテ「ファウスト」がモチーフのようだが、設定状況・描写が粗かったように思う。台詞におけるアンチテーゼという件はなんとなく分かるが、舞台として観(魅)せるには難しかった、というのが第一印象である。
    公演を観ながら「人間の歩みは、過去・現在までは連続、しかし未来は必ずしも連続するか?不連続になるかもしれない。そして、きれいごとだけでは」など、変に哲学的なことを考えた。
    なにしろ主人公の行く先は…

    ネタバレBOX

    主人公は自殺するが、そうなる心の変化の過程が分かり難い。いろいろなストーリーが入り込んで、究極は何を描きたいのか、今回では完結しないのだろうか、など疑問が残る公演だった。

    主人公は人がよく優しいが、他方、無関心・無頓着というキャラのようだ。そして、会社の同僚で友達だと思っていた男に妻を盗られた。
    自殺し幽界でメフィストフェレスと約束を結ぶことになるが、ゲーテの詩劇「ファウスト」をそのまま準えても難解であろう。ちなみに原作では、メフィストフェレスはファウストを誘惑し魂を売ってもらう約束で従者になり手助けをしながら旅をする、というものだったと思う。

    さて、公演では幽界(または現世に戻った)に神(?)、神父、尼僧、怪物から自分の子、元妻、妻を盗った男まで登場してくる。それぞれが現れてくる必然性とその伏線がなく、また、あったとしても分かり難く、唐突に登場してくるという印象である。もう少し脈絡を付けて、納得できたらよかった。結末も”善人面から自我に目覚め、気持に正直になる”という仮面の告白のような展開だ。

    変化の状況説明が不足しているような気がする。この公演には続きがあって…と思うのは、中途半端でありながら余韻が残るからである。
    そうであるならば、次回公演が楽しみである。

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    2014/08/25 19:26

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