満足度★★★★★
下界を見つめる眼差しはより高みへ…
はえぎわの作品には、この世の中を、そこに生きる一人一人の人生を、大所高所から見下ろしているような眼差しが感じられるが、本作ではその眼差しがより高所へと引き上げられた印象。その眼差しは、人間一人一人の生き様を“そっと”見守る神の眼差しにも感じられて、作品の持つ救済力はより増していたように思われた。
それはそうと、今回の座組の中で図抜けて若い女優さんがロリータ男爵『しのび足のカリン』でカリンを演じた女優さんだと途中でようやく気づいた時には大いにテンションが上がりました(笑)。出ていると知らずに観たのでそのぶん喜びもひとしおでした。その後もご活躍のようで何よりです。