『穴の中 或は、■の中』ご来場ありがとうございました。 公演情報 演劇ユニットG.com「『穴の中 或は、■の中』ご来場ありがとうございました。」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    二律背反か…
    素舞台に5ヵ所のたて穴が開いており、その中から人物が出入りする状況は不思議だ。穴の中はどのような生活空間になっているのだろう。興味津々だ。
    さて、ビルの何階(地下か?)かに穴が空いたフロアーと見立て、住人が4名(男女各2名)ともう一方…。そこに宅配ピザのアルバイトが迷い込んだ。
    さて、本公演は二律背反の様相を呈しながら展開するが、終盤におけるアルバイトの激白が圧巻である。一見ネガティブな主張だが説得力があり見応え十分である。

    ネタバレBOX

    穴住人の一人(博士)が不老不死の薬学研究を行い、完成したかに見えたが、実は不完全なもの。
    一方、拉致されたアルバイトは逃げるため、必死な工作を行うが上手くいかない。生命の危機に直面した激白が感動的である。「限りある”生“を精一杯生きるため夢を持ち、努力するのだ」と。不老不死を望むのではなく、死を認識していくことが生きる糧になるという、一見矛盾した思考を突き付けられた。”生“が有限であるからこそ、「夢」「目的」はいつまでに何を達成するかを明確にして歩み続ける。不老不死のように”生“が無限であればどうなるだろうと…。
    カタストロフィーかと思ったが、第5の穴から神様?出現。個人的には、そのシーン以降は主張がぼやける気がするので不要だと思う。
    今後の公演にも期待しております。

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    2014/08/19 21:56

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