『穴の中 或は、■の中』ご来場ありがとうございました。 公演情報 演劇ユニットG.com「『穴の中 或は、■の中』ご来場ありがとうございました。」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    生の舞台でしか味わえない妙味
     開演直前、ひょっとこ面をつけた者が、奈落の上に被せてあった蓋を一枚、一枚外しては、舞台袖に隠す。蓋は全部で五枚。スモークが焚かれ、奈落の底からは、青みがかった光が射す。この後、光は、其々の穴で色を変え、或いは暖色系、或いは寒色系の色を湧きあがらせる。暗転後、一つの穴の上部に白色光が上から射すと、人の頭部が迫り上がってくる。丁度、映画「地獄の黙示録」でマーロンブランドの頭部が、水から徐々に迫り上がってきたシーンのように。あの時、マーロンブランドが、ぶつぶつ呟いていたのは、T.S.エリオットの”The Waste Land”だった。April is the cruellest month,で始まる有名な詩である。(追記後送)

    ネタバレBOX

     今作では、ピンクフロイドの”The Dark Side of the Moon”が使われているが、このアルバムの中には”Time”も入っている所が憎い。最初と最後に心臓の鼓動音が入る有名なアルバムだが、途中、むせび泣くようなギターの音を含めて楽曲全体が、今作の内容にピッタリだ。
     というのも、ここに穿たれた五つの穴、奈落には、各々、住人が一人づつ住んでいる。四人は人間、もう一つの穴には、天国を失くした神が住んでいる。住人四人は、不老。自称、科学の第一人者たる博士が、最初に登場する人物である。彼は、現在不死の薬の発明に携わっており、既に80年、この研究を続けてきた。とそこへピザを配達に来たアルバイトが。

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    2014/08/14 11:10

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