満足度★★
若々しさを感じるコンパクトな作品
登場人物は女性4人だけの60分間の短編で、ふんわりとした雰囲気が印象的でした。
片親の父に育てられた姉妹を中心にした物語で、冒頭で父が死に、その後に妹も治療法の確立されていない病で倒れてしまうというベタな展開ですが、泣かせようと無理に盛り上げたりする様なことはせず、お互いを思いながらも素直になれない姉妹のやりとりが淡々と描かれていました。
姉妹の現代的な台詞回しがナチュラルで良かったのですが、もう少し溜めがあった方が良いと感じる場面が所々にありました。
ちょっと妙な文体で話す浮いた雰囲気を持つ女性が妹と親しくなっていくものの、ストーリー上であまり意味が感じられず、最後に姉妹と共に暮らすことになる展開も不自然が感じられ、キャラクター優先で作った様に見えたのが残念でした。
何度か歌うシーンがあって何かの伏線になっているかと思ったのですが、そうではなかったみたいで、勿体なく思いました。
ペンダントライトのシェードに植物を入れて逆さまにした植木鉢の様にしていて、周りの壁に植物の影が映っていたのが美しかったです。