満足度★★★★
エンターテイメント作品
まず、舞台衣装とヘア・メイクは奇抜で目を見張るものがある。それによって妖気漂う雰囲気が醸し出されている。演技とダンスを融合した芝居だが、刮目すべきは、その身体表現の素晴らしさである。まさにエンターテイメントな作品である。
さて、生身の人間以外が住んでいるエリアで起こる不思議な出来事、そしてそこに居る魔物、人形、獣などが自己との邂逅…しかし、過去を振り返らない、他者に話さないというのがルール。人間ではないが、人が持つ嫉妬、羨望、悲哀、孤独などの感情が次々とむき出しになる。その展開と謎めきが観客の心を掴むのだろう。そして最後に謎が覚醒する。最後までテンポ良く魅せる公演は実に見事であった。本シリーズはこれで完結(三部作目)というから残念である。
今後も本シリーズ以上の公演を期待しております。